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『第2回交通権110番』報告

昨年に引き続き、第2回目の『交通権110番』を去る9月3日(土曜日)、4日(日曜日)の両日に渡って行いました。今回は北海道と札幌市の後援を戴き、また昨年同様、NTT北海道支社さんのご協力を戴いての電話相談でした。

 昨年の経験から事前のPRの大切さを感じて、特にマスコミ関係へのPRを重視してどの様な方法で行ったら効果的かと、メンバーで色々知恵を出し合ったのですが、これといった方法が見つけられずに、昨年同様道庁記者クラブでの発表で終わりそうになったので急遽泥縄ではあるが「交通権を考える連絡協議会」の歩みと『交通権110番』のチラシ、開催要領文書等をセットにしてラジオ・テレビ放送局(8社)の特に報道部門に的を絞って郵送しました(この効果は残念ながら不明です)。

 今年の結果は、相談件数では55件、相談票の枚数では62枚になりました。昨年に比べて殆ど増えていないということで、内容的に見ても余り変化は見られません。ただ、よく見ると具体的な場所、建物などを挙げて改善を求めるといった相談が若干多かった様に感じました。


《主催》交通権を考える連絡協議会
《後援》北海道・札幌市
《協力》NTT北海道支社

 相談総数 = 55件 □ 交通種別 = 10種類
  {路線バス、 JR(列車、駅舎)、地下鉄、タクシー}
  {道路、建物等、飛行機、交通権協議会、全般、その他}
□ 障害の種類とその内訳
  視覚障害   3
  肢体障害  40
  精神障害   1
  発達遅滞   1
  内部障害   1
  不明     3
  なし     6



路線バス       延べ件数=10件
 今回は運転手さんの対応に対する要望などは殆ど無くなり、リフト付バスの
導入を求める声が強く出され、昨年との違いを感じました。 ○ステップが高すぎる、低床式バス・リフト付バスの導入
 この要望が圧倒的に多く、特に通院等でバスを利用するお年寄りに要望が多い。
 今年札幌市営バスに導入された低床式バスは余り評価されていない。
○停留所の除雪の徹底あるいはロードヒーティング化を要望
○音声案内をきちんとしてほしい。
 停留所での行き先案内、車内での停留所案内や料金案内の不明瞭さに不満が多い。
○バス利用時に手帳とチケットの両方を出すのが大変なので片方だけにしてほしい。



●JR(列車、駅舎)            延べ件数=4件
 今回は昨年に比べ、件数が随分減りました。設備やサービスが良くなったのでしょうか?
○東京まで飛行機で行ったが、飛行機のサービスに比べてJRの対応はお粗末。エレベーターも荷物用でした。
○列車の乗降に使うスロープが駅によってまちまちで2枚使う方式のは危ない、また急な傾斜の物も危なくて落ちそうになったこともある。
○JR千歳線の古い車両はホームからの段差が大きくて利用出来ない。新しい車両はステップが2段なので乗降し易い。中間のステップを付けて欲しい。
 駅にエレベーターの設置を求める声が圧倒的に多く、障害者の利用が多い事が感じられました。
○現在養護学校に通っている、来春卒業し潤A膝の半月板を損傷し、地下鉄西18丁目駅まで通院していた。エスカレーターが4基もあるのに昇りだけで、下りるのに大変な思いをした。ホームの1か所は車椅子で利用できる様にして欲しい。
○大谷地駅にエスカレーターかエレベーターの設置を、ステッキ使用なので。手すりの部分を長くしてほしい。
○階段の滑り止めが白、黄色は見やすいが茶系だと見づらく段差も分かりづらい。
○車両や駅などの手すりはオてもらうが、降車駅に板が用意されていないことがあり、降りられずに乗り越す事があった。
○栄町駅の駅員の呼出しボタンの前に椅子が置いてあり、ボタンを押せない事があった。
○乗車引換え券をキオスクで交換しているが、歩く距離が長くなるのでプリペイドカード式にしてほしい。



タクシー          延べ件数=10件
 今年も料金の高さと、運転手さんの対応に関する要望が多かった。
○スマイルフジ(タクシーではなく、運送会社が運営するワゴンタイプのリフト付車両)を移動の手段として使っている。チケットを使える様になったので楽になったが、それでも片道で1500円余分な出費になるのが痛い。もうすこし安くなれば多くの人が利用できるようになり効果が大きいと思う。
○リフト付タクシー(有料)を公的助成のもとで全国に先駆けて実現してほしい。北国なのでとても必要性が高い。料金はタクシー程度としてほしい。
○タクシー乗務員の車椅子使用者を乗せる場合の基礎教育を義務づけてほしい。
○タクシー運転手が最初から最後まで後ろ向きのまま文句を言う。「こんな体で外に出るな」「車椅子を積んだら車が壊れる」等々、不平たらたら。タクシー運転手の教育をもっと。
○身障者割引を使うと運転手が嫌がる。1割相当分の福祉チケットにしてほしい。運転手の教育をしてほしい。
○リフトハイヤーが出来た。朝日交通は介護料がかからない(予約必要)。5人乗れる、チケットも使える。
○リフト付タクシーをどの会社にも作ってほしい。
○福祉タクシー券を増やしてほしい、病院に週2回、それ以外買い物などで1週間に8〜9枚を使用する。
○タクシーチケットの1回の使用枚数を1枚でなく、複数使用出来るようにしてほしい。
○リフト付タクシーは普通乗車料金以外に介護料、乗車、下車で三千円かかることになる、介護料が少しでも安くなるようになりませんか。



道路                 延べ件数=19件
 最近特に目立つようになったカラフルなインターロッキング舗装、比較的広いと言われる札幌の歩道にも苦情が多い。
○信号の長さを車椅子で横断できるだけの長さにすることを考えて欲しい。
○点字ブロックを中心部だけでなく郊外の各地下鉄乗り場や大型店などの道路にも付けて欲しい。
○横断歩道が無くて歩道橋を三つも渡らなければならない、横断歩道を付けて欲しい。
○アンダーパスの部分に歩道が無く、電動車椅子での通り抜けが出来ない。
○歩道の傾斜がきつく、また凹凸が多くて危険を感じる事がある。
○タイル舗装を変えて欲しい。振動が激しく、車椅子だと足が落ちて危険。きっと赤ちゃんも乳母車で乗り心地が悪いと思います。
○歩道の路面状態が悪く、下呪傷、頸椎損傷、現在リハビリー中、釧路駅〜昆布森線を調査して改良してほしい。
○歩道の整備。札幌の中心部の歩道は街の景観上ブロック正式名称はわからない)になっている。ブロックが抜けていることが結構多い。人混みの多い歩道は前方が見えないためブロックの抜けたところに車椅子のキャスターが落ちて危険(夕方、水溜まりもブロックの抜けているのが見えない)歩道の点検整備をきちんとしてほしい。
○メロディー信号の音が逆についている所が何箇所かあった。メロディーの聞きづらいところがある。
○信号付近、バス停の除雪。アイスバーン、雪の山積み、テカテカ道路の解消をして欲しい。
○歩道上に自動車が半分乗り上げて駐車していたり、自転車が止めてあったりして、車椅子で通れないことが多い。
  中心部の取締りだけでなく各交番の方々は周辺の駐 車禁止場所の取り締まりもお願いしたい。
○頸椎が悪く、腰掛け付のショッピングカーを使用しているが地下鉄駅付近に自転車が置かれ通れない時がある。
○駅周辺の自転車を何とかしてほしい。駐輪場にきちんと止めて欲しい。自転車のスピードが速すぎて危険。



建物等               延べ件数=7件
 トイレ、エレベーター、スロープ等に関する要望が多かった。
○障害者用トイレで床にボタンがついているものがあるが、足の不自由な者は押すことが出来ないので大変困ります。
○エレベーターの押しボタンの横に「車椅子の方は付添いの方と一緒に利用してください」とあるが車椅子は一人では利用出来ないのか。
○金融機関の入口に段差付のスロープの有るところがある。実際に利用出来ないスロープは意味がない。
○運転免許試験場にエレベーターを、免許更新のための講習に行っても会場が3階のため、人に持ち上げてもらわなければならない。
 試験場の人に上げて貰った時「腰を痛めるので上げたくない」と言われた。
○厚生年金会館の婦人用トイレを洋式に改善してほしい。
○「かでる2・7」(道立の福祉、ボランティア関係団体の集まった建物)の駐車場の料金は車椅子使用者本人が運転していれば無料になるのに自分で運転出来ない方が自分の用事でボランティア等の介助者に頼んで利用する場合無料にならないのはおかしい。



飛行機           延べ件数=1件
 昨年は、酸素ボンベの使用についての質問でした。
○私は飛行機に乗ることがあります。電動車椅子ですが、車椅子が荷物扱いになるために台車(飛行場にあるもの)に乗ります。それが出発の1時間以上も前に乗る時があります。せめて台車に乗るのは30分前くらいにしてほしい。車椅子のまま機内に乗れれば一番良いが。


交通権協議会          延べ件数=3件
 交通権を考える連絡協議会に対する要望がありました。
○個人で役所に要望しても聞いてくれないので、交通権で頑張って欲しい。
○「110番」の情報などを点字サッポロ(広報)にも是非載せて欲しい。
○「交通権110番」の結果を新聞で発表してほしい。記者会見をして載せてもらうのが一番良い方法である。



全般          延べ件数=5件
 設備やマナーなど幅広い要望がありました。
○病院まで交通機関に付属するエレベーター、エスカレーターを設置して欲しい。
 バス、電車の乗降口をもっと低く、幅を広くして欲しい。
○エスカレーターの上がった所に休めるスペースや椅子があると良い。町中にももう少し休める椅子があれば良い。
○バス停、商店街、デパートなどに休める椅子が欲しい。買い物は散歩途中で椅子があると出歩きやすい。
○身障者トイレをもっと設置して欲しい。特に女性用、一つしかない場合、男性用に設置してある所があり、使用しづらい。
○障害者用にと作ってあるものが使いづらい、障害者の意見を聞いて作っているのだろうか?
○バス停の屋根だけでなく、壁も付けて欲しい。(冬期間だけでも)


その他               延べ件数=21件
 交通に関するマナーやモラル、各種のシステムに関する要望。具体的な施設名を挙げての改善要望など、ちょっとした気への通院などでタクシー、バスを使うが何の保障もなく、経済的に大変、給付対象の拡大を。
○バス、JR、飛行機などもっと割引率をあげてほしい。
○公共の建築物や階段など障害者のためにどうするか、よく意見を聞いてガイドラインを出して、実行してくれるかどうか審査会を作って承認してもらうようにしないと駄目である。
○公共施設の車椅子トイレが物置になっているため使用できないことがある。
○百合が原公園温室の車椅子トイレは施錠できない。身障者にプライバシーは不要と考えているのだろうか。鍵が掛かるようにして欲しい。
○釧路市役所のスロープには何時もロープが張られているのではずして欲しい。選挙の投票所にスロープを付けて欲しい。
○デパートや公共のトイレのバック等の物掛けが高すぎる。トイレ内に荷物置きの棚を付けてほしい。
○銭湯で洗い場の椅子が低く小さいため不安定で立ち上がりにくいのでシャワーチェアのような椅子を用意して欲しい。
○歩道のタイルが白杖に引っ掛かり危険だ、白杖が引っ掛からないよう滑らかなものに改善して欲しい。
○パーマや床屋の出張サービスをしてくれる所が近所にない。教えて欲しい。
○自転車の運転マナーが悪い、学生や若者が多いが人の横を通るにもスピードを落とさずぶつけられたこともある。毎日買い物に行くのが恐怖だ。また放置自転車も多く歩道が狭くなり車椅子が通れないことがある。
○道や市でよく福祉大会をやっているがどういう事が決議されているのか公に発表してほしい。
○公共施設、スーパーなど車椅子マークの駐車スペースに一般の車が入っていることが多い。市民のモラルを高めるために自治体の広報誌等で車椅子用の駐車スペースについて取り上げて欲しい。
 市民のモラルに訴えるだけでなく、罰則規定が必要だ。
○電動車椅子のスピードがとろい。今は6km/h走行。12km/hで走っているということも聞いている。もっと早く走れないか。
○現在は失業者も増え、税収も減っている。福祉福祉と要求すべきでない。
                              (意見)
○病院やデパートなどでも子供が走ってぶつかりそうで危険を感じる。

 今年も昨年同様、いやもっと以前からの要望が繰り返されていました。特に歩道のインターロッキング舗装については具体的に市や開発局等の施工担当者にまで意見が届いているはずなのに、一向に改められる様子がありません。何故この方法が良いのかをはっきりと示して欲しいものです。
 最後にこの『交通権110番』プロジェクトの責任者で交通権を考える連絡協議会事務局次長の木下祥子さんの総括をもって、報告を終わらせて頂きます。


『第2回交通権110番を終えて』

事務局次長 木下 祥子

○幅が広がった要望と相談  9月3日(土)、4日(日)の両日、昨年に続き「交通権110番」を開催しました。FAX兼用を含め電話を3回線設置し、午前9時から午後5時まで延べ20人のスタッフが電話を受け付けし、札幌圏や釧路、岩見沢、苫小牧、砂川などから54件の相談が寄せられました。電話を寄せてくれた本人または家族のうち、肢体に障害をもつ人が半数以上を占め、他の障害をもつ人からは比較的少なく高齢者、現在療養中。
 病院の理学療法士、ボランティアをしている方などかなりの数にのぼり、層が広がったといえます。
 相談内容の内訳は道路14件、バス9件、地下鉄・タクシー各8件、トイレ6件、建物5件、他は3件でした。これは当日おおよその分類をしたもので、一人一人の相談が数項目にわたっており、整理すると要望、相談の項目数はかなり増加する見込みです。
○目立った具体的な改善の声 一番件数の多い道路については、視力障害の方、車椅子使用の方等から都心部や文化的施設の周囲に多い景観を重視したタイル歩道は白杖が引っ掛かり危険、車椅子では振動が多くて困る。また、歩道の傾斜、段差、小工事後の凸凹等の改善要望が車椅子使用者等肢体不自由者だけでなく、健常者からも寄せられました。
 昨年に比べて目立ったのは、具体的に場所や建物、公共施設の名前をあげて改善の要望があったこと。また、トイレに関するものが6件あったことです。外出時のトイレは切実な問題だからでしょう。
 「交通権110番」担当者で相談内容の整理を進めていますので、詳細は次号で報告します。また、整理が出来次第役員会で各関係機関への要望について検討していきます。
○電話口で共感しあえる内容も 移動・交通についての相談・要望とともに、寄せられた感想・意見を若干紹介します。「昨日相談の電話をしたが健常者に分かってもらえるのかとの気持ちがあった。テレビで相談に応じているのが障害者と知り、自分の思いが本当に理解されていると思った」「行政に個人で要望しても実現することが難しいので、頑張って息の長い活動を続けてほしい」「病院でポスターを見て電話をしたが、ポスターが地味なので多色刷りの大判のにしては」等共感することが多くありました。反面「テレビのニュースで見たが、何でも要求するのはわがままだ。障害者はがまんすべきだ」との声も1件ありました。
○みんなの願いの実現に向けて 最後になりましたが、今回の「交通権110番」に後援を承諾してくれた札幌市と北海道。NTT北海道支社をはじめ協力してくれた方々、そして相談を寄せてくださった皆様に感謝いたします。
 今後とも

『どんな人でも
いつでも
どこへでも
自由に出歩けるまち
それが みんなの願い
そんな願いの実現に向けて』

ともに取り組んでくださるようお願いいたします。
(この文章は「交通権を考える連絡協議会会報」No.7に掲載されたものです)


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