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(パネルディスカッションの続き)

94交通権レポート第5回

司会:
 どうも有り難うございました。具体的に、実体験を含めた話しをしてくれました。人と人との触れ合いというのは色々なコミュニケーションが大切だと思います。もっと楽しい気持ちで交通機関を利用できるようになってほしい。
 また、4月から私も利用している「スマイル・フジ」(民間救急車の一種)の車にチケットが使えるようになり、幾らか使い易くはなりましたが、公共交通機関に比べて、沢山のお金がかかるので、これはもっと考えて行かなければならないと思います。
 さて、以上でパネラ〜の方々の発言をいただきました。会場の皆さんからも意見を出していただき、共に学んで行くという事で、情報交換を大いにやりたいと思います。
 私もいいたい事が山ほどありますが、司会ですので一つくらいは言わせてもらいます。
 今日、会場の前で「アカシア会」の小笠原さんにお会いしました。「アカシア会」では“24時間チャリティー”の方からリフト付きバスを寄贈されたのですが、ディーゼル車でした。私が7年前に戴いた時はガソリン車で、冬ですとリッター当たり、5〜7kmしか走りません、また、スライド式で乗り降りが非常に楽なんですと見せてくれました。小規模作業所などでは、バスを貰ったのは嬉しいのですが、フルに使うと維持費倒れになってしまいます、と嘆いていました。そんなわけでディーゼル車になった事は非常に嬉しい事です。
それでは会場の皆さんの発言をどうぞ。

●(車椅子使用者)
 苫小牧の須郷です。全て要望ですが、まず国会レベルで、、、。「障害者基本法」が出来て、基本計画の策定は、国レベルでは義務になりましたが、残念ながら市町村レベルでは義務化になっていない。地方では障害者が少なく、当事者運動も少ないせいでしょうか、苫小牧市に「基本計画」を作らないの、と聞いたところ、努力目標だし、国や道がまだやっていないから。という返事です。基本計画を必ず作る。その策定には障害当事者も必ず参加させるという方向に改定するように頑張っていただきたい。
 特に市町村レベルでは当事者の声も少なく、あるいは小さくなりますので、まったく無視されたりしがちですので。
 第2は我妻さんも話していましたが、戸口からの交通権なんです。私のような車椅子の場合、10cmの段差は富士山と同じくらいの障害です。そういう意味で入り口から交通問題なんだという認識を持っていただきたいということです。
 第3点、苫小牧は全道的にも雪が少ない地域なので、リフト付きバスを他に先駆けて導入しては、と云っても、やはり札幌が先だよ、という事なんです。そういうことで札幌さんに頑張ってもらいたいのです。
 海外旅行のことで、、。障害者の海外へ行きたいと思います。その時ツアーなどでは介護の人の費用も払わなければならないので普通の人の2 倍の費用がかかるのです。国内ですと割引制度などでそれほどでもないのですが。
 国際関係にもなりますが、外国との連携で、障害者も行き易いように今後の課題として考えてほしい。
 最近、京都の障害者のグループが札幌にツアーで来ましたが、重度の方で入浴介助の必要がある人がいました。ホテルによっては、勝手に入浴介護しては駄目、という所もあったりで、本当は障害者はいつも清潔にしていなければいけないのに。旅行中まったく入浴が出来ないという事も出てくるのです。あるいは、“24時間チャリティー”などでバスを貰っても運転手がいなくて使えないとか。人的条件の整備が必要だと思います。

TYさん:
 基本法の関係では、自治体は努力目標だと言うのは今後の課題ですので、是非引き続き取り組んで行きたいと思います。
 リフト付きバスについては、自治省の交付税措置がありますので、札幌からとはいわず、苫小牧でと云う事を声を大きくしていただき、また色々な形で行政に圧力(言葉は悪いですけど)を掛けるという工夫も必要ですので、私たちも頑張って行きたいと思います。

●(聴覚障害者)
 アカシア会の高森です。交通問題に取り組んで来て、私の播いた種が大きく育って立派な会になったのを嬉しく思います。
 反面、今日の会の運営に一言。「交通」という事を改めて考えてみると「交通」とは人の移動、物の移動ということですけど、実は人と人との意志の交わり、要するに情報通信ということ迄考えに入れると、今回のこの会の運営には、手話通訳、要約筆記がなくて、私は中途失聴者で、今回の話しはほとんど分からない。ということで非常に残念です。
 それとTY先生の話しの事ですが運賃の割引制度なんですが、今はほとんど企業の負担で行われていますが、やはり、国が出すべき物は出して、誰でも料金を払えば安全、快適に安心して乗れるようにするのが正解だと思います。
 外国では本人が半分負担して、あとは国と自治体とが負担しているとか、例えば飛行機は日本の場合は25%ですが、他はたいてい5割です。
 それから、YTさんの話しですが、「環境整備要綱」が81年に出来るとき、また昨年の4 月の改定の際にも条例にして下さいと申しました。要綱では立ち入り検査権、罰則もない、勿論予算の裏付けもないということで、まずいなと思いました。
 ただ、川崎市では要綱でも駅にエレベーターを付ける場合は、7 千万円を補助するということで具体的に進めています。札幌市もせめて具体的な形で進めていただきたいと思います。
 それから、建物では千平米が2百平米になっていますが、問題は、たとえ小さくても日常生活に直結する郵便局とか公衆浴場とか理・美容院などがあります。他の要綱では、日常生活に必要なものには面積に関係なく適用するとなっているものもあります。この様な点も行政に要請してほしいと思います。

司会:
会として、要約筆記に付いてのご指摘、大変申し訳ありませんでした。

YTさん:
 大変貴重なご指摘を有り難うございました。要綱の条例化については多くの人がその必要性を認識していると思いますので、これからも取り組んで行きたいと思います。この、面積についてはコンビニ・ストアくらいはクリアしたいと考えましたが、おっしゃる通り理・美容院など日常生活に直結した所も沢山あると思います。これらを新たに盛り込んで行く事は重要な事と思いますので私も頑張って行きたいと思います。
 それと、一番強く感じたのは「交通権」というのは乗り物の事だけじゃなくてコミュニケ〜ションだという事で、はっとさせれれた部分です。
 今やっと点の整備が進んだという所だと思いますが、その点と点を結ぶのが交通手段であり、コミュニケ〜ションであり、通信であるということを、分かっていたつもりでしたが改めて教えていただいたという思いです。お礼申し上げます。

●(視力障害)
 アカシア会の佐藤です。第1 に点字ブロックの色が全国で統一していなくて、弱視の人には分からないものもあるので黄色で統一してほしい。
 第2に障害者が自由に使える会館がほしい。障害者の宿泊施設と、入浴出来る施設がほしかった。
 第3に、リフトつきバスの話しですが、普通の車ですと2 年に1 回の検査が、リフト車は毎年検査があるので余計に費用がかかるのです。結局金のない会では維持できない訳です。札幌市なり道なりが2 、3 台用意して障害車がいつでも使えるようにしてほしい
 第4 に無料タクシ〜チケットを全国どこでも使えるようにしてほしい。

TYさん:
 点字ブロックの色については建設省に聞いたところ、国としての基準はないので強制出来ないということです。しかし以前にもこの話をお聞きしていたので、どの様なことが出来るのか研究してみたいので、もう少し教えて下さい。(法制化は難しい)

高森さん:
 建設省の通達では原則として黄色、大きさは30cm×30cmとなっています。所が各市町村迄は通達しているのですが、今出来ている要綱などをチェックしますと、はっきり「黄色」とは書いていません。なぜかというと街の景観にマッチしないということです、同系色も使っています。やはり同じ色は避けるべきですね。ただ色だけでなく照明がなければ弱視の方には分かりません。色と同時に照明も併せて整備しなければならないと考えております。

YTさん:
 高森さんの照明の話ですが、福岡市では夕暮れ時、一番色が分かりにくいということです。そこで発光台お〜どを使って発光ダイオ〜ドを使って光る歩道を作っていて私も視てきました。市立病院の新築に合わせた道路整備の時に取り入れてほしいと市に働きかけていますが、例によって雪と除雪の問題を持ち出されまして、まだ施工出来ないでいますが、これが広がればいいなと思っています。

●(車椅子使用)
 ガッツの佐藤です。皆さんの話を聞いていて考えていたのですけど、「障害者基本法」が新しくなったということですが、どこがどう変わったのかよく分からない点もあります。例えばどこからが障害者で、どこまでが健常者なのかとか。同じ人間なんだということで基本的人権法みたいな形で総合的に議論していく必要があるのではないか。  今の分け方というのは、すでに教育の中で障害者と健常者が分けられている。そういう中で色々な問題を議論しても、空論の部分が多くなってきて、、、。人の一生って長いようで短いから、議員の人たちももっと根本的な議論を真剣にしてほしいと思います。
 もう一つ、札幌市のタクシーチケット制度は障害者が少しでも外出する機会を持てるように、ということで出来た制度らしいのです。だから1 カ月に4 回、1 回に1 枚しか利用できないという内容では、使う人は全部使いきってまだ足りないとか、逆にほとんど使わないで余っている人がいる。
 理想的には必要とする時にチケットを発行してくれるようにしてほしい。プライバシーの問題などで難しい点もあると思いますが、交通費の実態調査で数字的なデータの把握が必要だと思います。
 リフト付きバスについて。地下鉄も同じですが、利用するためにバス停迄行くことに問題があるのです。もっと手軽に利用できるものを作ってほしいと思います。

高森さん:
 福祉タクシーの話が出たので参考までに申しますと、道内で104の市町村でタクシーの補助を実施しています。その平均値を東京都と比較してみたところ、東京は北海道の2.6倍です。北海道の平均値が1万4千円、東京は3万8千円で、福祉タクシ〜の他に小型のリフトバスを運行している所にはガソリンを助成しているとか、事務局の費用とか駐車料金の助成などをしています。個人の自家用車に燃料代として月2〜3千円助成しているところもあります。北海道の場合は公共交通機関の目が粗いので、個別の交通手段を利用することが多くなるので、もっとこの面を充実させるべきと考えます。

我妻さん:
 タクシーチケットについて、札幌市では地下鉄・バスの無料パスか、タクシーチケット化の選択制で、併用は認められていません。私は地下鉄をフルに利用していますが、全部の駅にエレベーターがあるわけでないのと、冬期間の問題でどうしてもタクシーを利用せざるを得ません。
 せめて冬期間だけでもタクシーチケットに切り換えられるといいのですが、それも認められません。弾力的な運用をしてほしい。それと、どうしても両方必要な人もいるわけですから、何らかの方法を考えるべきではないか。
 チケットをもらってもほとんど使わない方もいますし、、。民間救急車ですが、一級のみということですが、実際には二級、三級の方々も車椅子で動いています。スタート時ということで仕方がないのかも知れませんが、枠を拡大すべきだと思います。

司会:
 ここで、TYさんがこの後もう一つ予定がありまして、退席なさいます。どうも有り難うございました。

TYさん:
 今日は本当に貴重な時間をいただきまして、私も色々なことを勉強させていただきました。国政の場に積極的に活かして行きたいと思いますので宜しくお願いしいたします。
 最後に「障害者基本法」は決して完全なものではなくて、不十分な所が多いので、これからも頑張って行かなければと思っています。
 それと、ファックスの件ですが鉄道に関しては、初めて国会で取り上げて、四国と北海道だけ、JR駅にファックスがないことが判明しました。早速JR北海道に行って参りました。少なくとも札幌駅にだけでもとお話しまして、今検討のために勉強中とのことで、引き続き実現に努力したいと思います。
 点字ブロックの色の件は、色々有り難うございました。建設省の通達はありますが、義務ではないので、今も困っているということで、問題提起をして行きたいと思っていますので、宜しくお願いします。

●(車椅子使用)
 藤井です。まずタクシーチケットについて、初乗り(基本料金)にしか使えない。全額チケットが使えるようになればいいと思います。
 手稲星置駅まで汽車で行くことがありますが、エレベーターがないので、札幌駅に電話をして、星置駅に連絡をしてくださいと言ったら、星置には駅員が2人しかいないのでと断られた。知人が「明け番の人がいないのですか」と言ってくれて、少し揉めたのですが結局いいことになって、乗って行きました。

我妻さん:
 小さな駅にはよくある事なんです。住宅増加で利用客数の増加などにリンクしていない。また、訓練施設のある所の最寄り駅がそれに対応していないとか。JR星置駅もそうですし。札幌でも大通り西19丁目に市の福祉センターがあるにも関わらず、地下鉄18丁目駅にエレベーターがない。

高森さん:
 公共交通機関は料金さえ払えば誰でも客になれると言うのが特徴なのですが、建て前と現実のギャップがすごく大きいのですね。そういう所にこの「交通権を考える会」の意義があると思いますので頑張ってほしいと思います。

YTさん:
 藤井さんからタクシーチケットの問題が出ましたが、1 カ月4枚、年間48枚ですが、毎月4枚というのではなく、1 年間48枚ということで月ごとの枠を取り払ってほしいと言っているところです。予算が絡みますが月ごとの枠を取り払うだけならお金には関係ないと言っているわけです。行政が障害者に毎月4回外へ出なさいなんて言うのは変な話で、おこがましい事です。
 また、18丁目駅のエレベーターについてですが、市の土地がまったく無くて延びていたのですが、今年度実施設計で来年から工事、平成8年12月に完成という事が18丁目駅と11丁目駅に関して決まりました。

●(車椅子使用)
 木下と申します。「障害者の10年」を契機に障害者福祉の面での設備とか制度とかもすごく進んだと一般的に言われていますけど、車椅子使用者にとって視ると、国や道レベルの建物の新しいものはかなり整備されていますが、また古いものも改装されいますが、市町村レベルや団体などの民間レベルの文化施設などは、つい最近作られたもの以外、整備されていない。せめて公共的な施設だけでも車椅子でスムーズに出入りできるようにしたいですね。これは「要綱」などを持っているかいないかの違いではないかと思いますけど。
 それから、自治体の取り組みの違いの例として千歳空港と羽田空港の例が上がっていましたが、私は単なる設備の問題だけではなく、人間の問題というのがすごく大きいと思います。
 千歳空港のエレベーターは目だたない所にあるので一般の人の利用が少なく、車椅子でもスムーズに乗れます。羽田の場合は、近くにエスカレーターもあるにも関わらず多くの人がエレベーターを利用するため私などなかなか乗れないという問題が起きています。設備が良くても人間の心がなっていないので利用しずらいものになっています。
 駐車場の車椅子マークの所に止めてある車の大部分は健常者の車です。スロープに自転車が置いてあって、入れない事も多い。これは市民のモラルだけではなく、スロープが何故あるのか知らない人もいると思うので、市の広報などで分かりやすい形で取り上げてほしいと思います。
 市民会館の駐車場は車椅子のガイドマップに載っているのですが、実際には入れてくれません。是非車椅子だけでも駐車出来るように要望してほしい。

司会:
 どうも有り難うございました。まだ言いたい事もあるでしょうが、時間が無くなりました。最後にモラルの問題が出てきましたので、一言言わせて下さい。大通り公園に私たちの要望でやっと車椅子で使えるトイレが出来ました。しかし、中はとても汚れていることが多く、タバコの吸いがらが散らばり、便座までも汚れている事があります。私たちにとってとても大切な所ですので、これもYTさんに取り上げていただきたいと思い、お願いいたします。

YTさん:
 では最後ということで、、。私は行政の人間ではないので、お答する立場にないのですが、今日出された色々な問題点をきっちり伝えるという役目として、議会などで取り組んで行きたいと強く感じました。木下さんがおっしゃった事もよく分かります。車椅子ガイドマップもかなり事実と違う部分が出てきているようで、見直しが必要と感じました。
 我妻さんのご指摘もありましたが、職員によって対応に違いがあり、施設より人だなと強く感じています。
 交通権に留まらず、市の職員研修にも広がります。市の研修所が新設されましたが、建物だけでなく、中身のレベルアップにも力を入れてほしいと3 月の代表質問で取り上げました。
 先日、宮城県の知事がいらっしゃいまして、宮城県を日本一の福祉県にしたいと「福祉100人委員会」を作られて、札幌から小山内さん(いちご会会長)がメンバーに入られたと聞いています。皆さんの運動と連動して、そういう事が出来る札幌、日本一の福祉の市に出来るように、道は遠いかも知れませんが皆さんと一緒に頑張って行きたいと思っています。

司会:
 有り難うございました。これでパネルディスカッションを終わらせていただきます。ご指摘いただきました様に運営の部分で不手際がありました、申し訳ありませんでした。これからも障害者の交通権ということで色々なご意見をお寄せいただきたいと思います。


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