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交通権を考える連絡協議会

会報第11号

(1995年10月31日発行)


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帯広点検旅行の報告
事務局次長 木下 祥子

 今年の点検旅行は過去2回と同じくJRを利用するもので、特急「スーパーとかち」と帯広駅の点検、帯広の車椅子の会との交流を主な目的とし、会員7名、会員外5名が参加して10月7〜8日に行われました。会員外の一人は名古屋に住む方で、パソコン通信で交通権の点検旅行を知り、参加されました。
 7日、10時に札幌駅に集合。参加できない会員も見送りに来てくれ、列車の乗車を手伝ってくれました。「スーパーとかち」は電動車いすでも通れる幅(57cm)があり、予想していたよりもスムーズに乗車することができました。列車内を点検してみると、車両により通路幅に違いがあり、その車両に階段があるため、乗車した車両からは利用できよせんでした。帯広駅にはボランティア団体「レボリューション」の方々が出迎えてくれました。予約してあるリフト付タクシーでホテルに向かう班と別れ、帯広車椅子の会事務所を訪問しました。代表の古沢氏は、17〜18年前から電動車いすで歩ける街づくりを、点から始め、そして画へと広がるように運動を続け、当時はそのような取り組みもほとんどなく、十勝の経験を札幌でも講演したこともあるようです。国鉄(現JR)に対してもさまざまな要求・提案を続けている等の経験を海外旅行のことなどを交えて話され、またたく間に2時間か経過しました。
 帯広駅は新駅を建設中で、使いやすい駅についてJR北海道本社に出向いて話す予定とのことで、当会でも駅・列車についての点検活動や交通権110番の活動から得たものがあり、連携して考えることを提案しました。
 8日は帯広駅は新駅を建設中であり、細部の点検は行わず、3班に別れての市内散策・観光としました。現駅は帯広車奇子の会の長い運動もあり、車いすトイレ、列車の乗降用のスロープ、駅員の対応等をみると、一番ホームに発着する「スーパーとかち」を利用する場合は困らないと思われました。
 帯広車いすの会代表吉沢氏との話し合い、ボランティア団体「レボリユーション」との出会い、名古屋からの参加の鈴村氏の経験談、それらの中に私たちの活動に参考になることが多く、そして天侯にも恵まれ良い点検旅行でした。
 3回連続でJR利用の点検旅行をおこなったので、来年は「フェリーで仙台」が帰りの列車内で話題になりました。


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JR桑園駅点検活動
事務局長 宮下 高

 JR桑園駅の改修工事が行われ、10月1日からオープンしました。この駅は、乗った姿勢のまま乗り降りできる対面開きのエレベーターや障害者用トイレなど、障害者に配慮されたと前評判の高い駅です。はたして実際はどうなのかと、10月2日に会の役員など8名が点検を行いました。
 まず、自動券売機は今までの垂直面から斜め上がりで、見やすさはあるが奥行きが深くなり、背の低い・手の上がらない車イス使用者には届かない。改札口は車イスでも充分に通れる広さ、エレベーターは車イスが中で向さを変えることなく出られるので楽、など評価すると80点の点数が付けられるのではないかと思います。もちろん、視力・聴力障害者や重度の障害者など障害が違うと見方も変わり、もっと辛い点数になるかも知れません。
 この様な駅が出来ると、ほとんどの人が「使いやすいですか」と聞きますが、エレベーターや障害者用トイレがない駅と比較すると「便利」「使いやすい」としか答えられません。この駅と比較できる駅は全道に改修工事中の駅を含めても5〜6駅しが有りませんが、駅は乗る駅と降りる駅があります。これら全ての駅が、「使いやすく」なら今ければ本当の意味での使いやすい駅にはならないと思います。



《秋の講演会のご案内》
『災害に負けない、ともに生きる街を』

〜阪神大震災を障害者の視点から検証する〜
日  時 11月26日(日) 午後1時開会〜5時
会  場 かでる2・7(4階大会議室)
講  師 横須賀 俊司さん(メインストリーム協会)
      重度の四肢麻庫障害で自立生活、震災を体験し復興に仲間と
      奮闘中
     中内 美成さん(泉北障害者作業所)
      震災で被災した障害者の全国的な支援センターとして被害の
      実態をまとた。
参加費  1000円

    ※ 手話通訳、要約筆記の用意あり、参加の交通手段の相談に応じます




【お知らせ】

 ■この度、当会の会長であります曽我則明氏より「一身上の都合」の理由で、当会会長職の辞任の意向が提出されました。当会役員会て検討の結果「当人の意思を尊重」して受理することとしましたのでご報告いたします。  なお、任期途中のことですので、次期総会までの間は当会副会長の後藤昌男氏が会長代行として職務を引き継ぐこととしました。




【事務局だより

 9月28日 役員会(かでる2・7)
       帯広点検ツアー最終確認、阪神大震災講演要綱、チケット・
       チラシ・ポスターなどについて
10月7・8日 帯広点検ツアー  12、14日
        阪神大震災講演チラシ・ポス夕ー発送作業(北海道難病セン
        タ‐)
    19日 役員会(北海道難病セングー)




『編集後記』

★会員のみなさんお元気でしたか?
秋も深まり長い冬眠(冬の)生活に入りますが、その前に『秋の講演会』にお付き合い下さい ★今回の講演は、障害者又は健常者の立場からも興味の企画として、役員を始めみんなが“力”を人れています。そのカがもっと強くなるために、会員の皆さんを始めとして、たくさんの方々の参加を呼び掛けています。知人・友達を多く誘つて、当日会場でお会いいたしましょう。
★私達の知らなかった事や聞いてみたい事など学ぶ事のできる講演だと思います。是非協カお願いします。当日受付いたしますので来て下さい。


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