×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。


(1998年7月20日発行)

会報20号へ|会報22号へ

(1ページ)


98年度 交通権を考える連絡協議会総会
議案報告

事務局長 宮下 高

 98年度の定期総会が5月17日(日)(約40名の参加者)に札幌市身体障害者福祉センターで開催された。小谷事務局次長の開会あいさつ、後藤会長のあいさつのあと議長に「ひまわり号を走らせる札幌実行委員会」の榛葉氏を選出し、昨年の事業報告を事務局長の宮下から報告をした。まず、前年度に引き続き行われたスーパーおおぞらの点検では前年度に指摘した、一部の改善がされたもののホームと車両の間隔の広さの問題、電動車いすの置くスペースが一台分しかない問題などまだまだ、バリアフリーには程遠いこと。
 「交通権110番」では54件の相談があり、昨年の19件と比較しても大幅に増えたことは昨年の教訓から110番実施要項の案内を全道的に行うよう努力したこと、マスコミへの宣伝を地方紙まで広げたことなどの成果ではないかと思う。
 今後の課題として100項目以上の相談内容を関係機関にどのようにして働きかけていくかということがある。帯広、函館、士別など相談の広範囲にともなう現地調査の方法や働きかけなど、新たな問題を考えなければなりません。しかし、これらの問題を解決し、相談者の期待に応えることが、「交通権110番」を継続させる力になるのではないだろうか。

今年度の事業計画
1.交通権110番の実施
 相談内容を点検・調査し要望書にまとめ関係機関に改善を求めていく
2.加盟団体と協力して、歩道の点検及び交流
3.身近な施設などの点検活動
 決算報告及び今年度予算
 石川会計から昨年の決算報告と今年の予算(案)提案された。


(2ページ)


講 演 「健康とトイレ」
北海道トイレ協会会員
岩澤 晶彦(岩澤クリニック院長)

 今年度の総会に引き続き行われた講演会の報告です。交通権とトイレの問題は常に切り離せない問題としてあります。今回は、そのトイレに関する様々な間題を健康と絡めて話していただきました。


 私は泌尿器科の専門医です。医療の立場からみてもトイレは日常の生理現象にかかわる重要な場になります。排泄の状態による健康チェックもできれば、トイレが原因で脳卒中や膀胱炎などの病気を誘発することもあります。
 健康チェックは、さまざまな病気の早期発見にもっながります。例えば血尿は腎臓、尿管、膀胱、前立腺、尿道などの臓器に関係します。
 血便は大腸、胃、十二指腸、食道などの消化器官。疾患はガン、ポリープ、結石、潰瘍、炎症などさまざまです。
 私は、理想のトイレをつくるために、五感が快適に感じるような整備が必要だと思つています。嗅覚は、心地良い微妙な芳香。視覚は、淡い緑やクリーム色など安らぐ色づかい。聴覚は、小さく音楽を流し、これは不快な音を消す役割もあります。触覚は、触れるものに冷たさを持たせないことです。
 このようにトイレの味(味覚)がでる様に、またストレスも一緒に出せるトイレ環境で自分自身の健康管理を心掛けましょう。      (文責原田)




     1998年度
     熱気ある、音の出る運動をつくろう(総会を終えて)
交通権を考える連絡協議会
会長 後藤 昌男

 各加盟団体の日ごろの御活躍に拍手をおくります。また、わが事務局役員各位の献身的な活動に感謝と敬意を表します。
 総会を終え、発足7年目の活動を、共に意欲的に踏み出したいと思います。踏み出したら、歩々に力をこめて、かかげた目的達成のため、すなわち会則にあるす「--あらゆる人達と手を結び社会的な権利としての交通を確立する」ために奮闘しましょう。
 力を出すためには組織的課題が大切です。各団体、それぞれの独自性をお互い大切にしながら、「交通権」という共通の課題でさらなる結集力が求められます。
 そのためにも各団体は交通権担当を設けて、活動内容を互いに連絡しあえるように、是非そうしてほしいし、個人会員にはこまめに会報を届け、行事の案内をするなど、日常活動が見える様にしてゆかなければなりません。
 また、「交通権」は「生存権」そのものです。生存・生活にかかわる多くの課題に無関心ではいられません。「福祉まちづくり」「交通計画」「建物や道路」など、広く議論ができる会でありたいと考えます。
 とりわけ「障害者プラン」を着実に具体化させるとりくみ、「市町村障害者計画」の策定推進、「北海道福祉町づくり条例」の遵守、ノンステップバスの導入をはじめ、ドア・ツー・ドアのサービスシステムの確立、交通権110番要望事項の実現、などが活動の重点になります。
 生活道路の点検活動も大いにやって、改善を求め、どんなに北海道の冬がきびしくても、道民全てが北海道に住んでよかつたと思えるような町づくりをしたいと思います。
 総会での会員の発言は、実に心強いものでした。「道民・市民に見えるような運動を--」「熱気ある、音の出る運動を--」「マスコミをまきこむ運動を--」「小さな力を出し合って大きな力にする運動を--」こうした貴重な発言を、私はしっかりメモさせてもらいました。
 たくさんの人々によびかけ、私たちの運動をわかってもらって会員をふやし、加盟団体もふやして、文字通り連絡協議会としてその役割を大きくしてゆきたいと考えます。がんばりましょう。


(3ページ)


「交通権110番」要請行動

 要望や苦情のひとつひとつを大切に、適切な関係機関に届けるため、事務局では市役所「市民の声」係員と懇談した。(6月17日)
 その中から、今お知らせしておく事柄

○札幌市の「歩道リフレッシユ」事業について
 市では昨年9月、市議会で点字ブロックの破損問題がとり上げられた。その経緯をふまえ、市が管理する歩道を障害者や高齢者の視点で点検し、横断歩道の段差や急こう配を解消し、点字ブロックの適切な設置を進めることにし、今年4月から実態調査をはじめていた。
 私たちは、市に事業の進捗状況の説明を求めた。申し出に道路維持課堀江係
 説明内容を要約すると
 新聞報道では「4月から6月にかけて調査を実施する」とあるが、7月中旬までかかるとのこと
 調査交叉点が1万5000ヶ所くらいと思っていたのが3万ヶ所あることがわかったこと。
 交叉点の補修は一ヶ所簡単なところで30万〜40万円かかると見積もっている。それだけに財政面にも左右され、長時間かかる見通しだ。(歩道が狭くて物理的に改善できないところもある)
 しかし、市としては「やる方針」になっているのでやめない。10年も20年もかかるかも知れない。優先度合いを考える必要もある。
 点字ブロックについては、破損しているものは維持部で新設置は障害福祉部ですることになっている。
 段差については視力障害の人の考えも伺っている。
 点字タイルは、色も含めて考えている。
 勾配の解消については、規定をきるものについても、場所によってやっている。
 点字ブロックは設置者も所管部局もさまざまで、むずかしいことも多々ある。また、ブロックも古いもの、間違った使い方をしている場所もあるという、点状と線状を間違えば大変なことだ。すぐにでも張り替えないとあぶない。
 歩道は生活のため、生命を守るためのもので、のんびり猶予できる間題ではない。全てに優先することこそ必要だ。
 私たちとしては、呼びかけてくれれば、点検調査に協力することも含め、調査改善を急いで欲しい旨、強く要請した。               (G)


「芸術の森」の石だんにスローブをつけてほしい!!
●110番で、この声を聞いて、「交通権」点検活動感想記

 「やさしい町づくり」この言葉は、どこからでも聞こえてくるようになった。スローガンと言った方がよいのか、市が発行するパンフレットにも大文字で書かれる昨今だ。

次ページへ続く

(4ページ)

前ページから続く

 「やさしい道」「やさしい家」「やさしい町並」「平和でやさしい人の心が結び合う町」そんな町をもとめてやまない。「交通機関はやさしいだろうか」そう考えて私の気持は、そこで佇んでしまう。
 「やさしい道」については、段差、勾配、ぬれても滑りにくい床材、案内標識、音響式信号、ロードヒーティング、マンホール等々、挙げればきりがない。ただ通行できればよいということではない。快適でやさしくなければならない。
 「芸術の森」は緑のふところに抱えられたアートが、手でふれられるところで光っているというのに、車いすの人は、入口につく前で、石だたみからくるガタガタした振動で体を強張らせなければならない。首と頭にひびくのを耐えなければならない。少々おおげさに聞こえるかも知れないが本当なのだ。
 石の表面をたたいてタイル状にしたもの、表面が小石を敷いた様になるコンクリートのタイル、これらの床材は図案化したり配置の工夫で見た目がたいへんきれいに仕上がる。しかしその反面、表面が平坦でなくなり凹凸ができるから、車いすの前輪がはまりこんだり、安全杖がはさまったり、つまずいたり大変なことが起きる。見た目のきれいさも大切にしたいと思うのだが、利用しやすさと両立できないものだろうか。
 ほんの一部分しか歩いてみることができなかったが、次の場所の路面が車いすではたいへんだった。路面の一部改修をねがいたいものだ。
1)第三駐車場からアートホールまでの道
2)工芸広場のあちこちにあるタイルのすき間、クラフト工房までの道
3)第一駐車場から野外美術館入口までの長い坂道。ここは車いす一人では無理。押す介助者にとっても心臓やぶりの坂。下る時は道幅が狭く、カーブしているので歩道からの脱輪が心配だ。もしそうなったら大怪我だ。
 点宇ブロックについては、どうしたことかほとんど目につかない。美術館の出入口についているが、その部分だけの申しわけ程度で、しかもその上にマットが敷いてあるので利用できない。
 アートロビーには障害者用トイレはあるが点字ブロックはない。つけてほしい場所はもっとたくさんあると思う。さわっていい彫刻にいちばんさわりたい人に、どうしても点字ブロックが必要なのだ。音声誘導も場所によって必要だ。
 駐車場については「第一駐車場」に障害者用2ヶ所設けられているが「第二〜四」には無い。乗り降りしやすいところに、乗り降りできるスペースをとって是非設けてほしいものだ。「第一」に案内標識をつけ、ガイドマップにも記入しておくのがよいと思う。障害者が安心して出向けるためにも。
 障害者用トイレについては、第三駐車場にあるトイレはよくできていた。ただ、男子用で手洗いの前にパイブが取り付けられているところがあるが、蛇口のねじ、シャンプーがこわれているのが気になった。
 美術館の女性用トイレは中にあるおむつ交換の場は広くてよいが、カーテンがないのはどうしてだろうか。是非つけてほしいものだ。
 出入ロドアは引き戸方式で、引く力のない人は困る。呼び出しボタン、トイレットペーパーの位置が高すぎる。
 アートホールのトイレはよかった。この次は野外美術舘内を歩いてみなければならない。そして車いすから作品を鑑賞してみよう。
 来年の夏完成するという彫刻家ダニ・カラバンさんの「隠された庭への道」楽しみだ。「見る」ことより「触れる」ことに配慮しているという。芸術の森が、私たちにもっと近くなることを切望してやまない。
●実施日 6月14日。点検参加車いす4人、ボランティア介助者7人。みんなの感思をまとめて。                    (後藤記)



(5ページ)


「交通権110番」要請行動
     ==円山球場・陸上競技場点検記==
札幌・円山球場にエレベーターと身障者トイレが新設

 車いすのため観戦を断念せざるを得なかった野球ファンの仲間にとって、6月8日の道新の記事は実に嬉しいニュースだった。
 3年前、私たち協議会の構成団体のひとつである「ひまわり号を走らせる札幌実行委員会」が、熱烈なプロ野球ファンの声に応えて「日ハム対西武」の観戦を企画したのだった。当時は、多くのボランティアの力をかりて特設の観客席まで移動するのは大変だったし、トイレは隣りの陸上競技場を利用させてもらう有様だった。同実行委員会はその情況の改善をもとめて、市教育委員会に要請書を提出してあったのだった。
 こうした経緯があったこともふまえ、「交通権」では、早速点検に出向いた。市教育委員会から生涯学習部スポーツ課早坂施設係長、財団法人札幌スポーツ振興事業団円山総合運動場古戸場長が案内して下さった。私たちは宮下、石川、後藤の3人。

[円山球場]
・駐車場−−障害者用常設2ヶ所設けられる。高校野球など市教委が主催する場合は問題ないが、プロ野球など主催者側が会場全体を仕切る場合、その都度話し合いによってきまるとのこと。
 私たちとしては、せっかくの教育委員会の配慮が、主催者によって無駄にならないように指導して欲しい旨、要請した。
・エレベーター−−正面入口横から2階へ、一台設置された。
・身障者用トイレ−−2階のエレベーターホール横に新設された。鏡が少し高いこと、おむつ交換の場所が必要なことを伝えた。
・車いす用観客席−−バックネットうらに10席新設された。早坂先生の説明では、一般席40席分の広さを確保したとのこと。
・その他−−売店の利用、電話の利用も支障なくできる。FAXの設置は是非必要だ。

[陸上競技場]
・昇降機−−出入口階段にそって昇降機(ストップリフト)が設けられた。乗時間片道1分10秒。90kgまでOK。安全のため介助者がつくことが必要。
・車いす用観客席−−5席が設けられている。
・身障者トイレ−−観客席に近いところに1ケ所新設された。
 球場は四半世紀ぶり約6億7千万円をかけた大改修工事によって、障害者の野球観戦の楽しみがひとつふえたことはうれしいことであった。しかし今回の改修にとどまることなく、身体障害者以外の視覚・聴覚に障害をもつ人への配慮もさらにすすめてもらいたいものだと思つた。

追記--市教委では美香保プールの改修も予定しているとのことであった。

連絡は市教委スポーツ課 011(214)4603
   円山球場     011(641)3015



(6ページ)


事務局だより

5月12日 かでる2・7 午後6時30分
      交通権事務局会議
       総会準備状況確認、当日の役割分担
5月17日 札幌市身体障害者福祉センター 午後1時〜
      交通権総会・トイレ協会講演会
6月 9日 かでる2・7 午後6時30分
      交通権事務局会議
       講演内容まとめ、地下街点検報告など
6月14日 芸術の森点検
6月17日 要望書提出で札幌市と提出検討、円山球場点検
6月23日 かでる2・7 午後6時30分
      交通権事務局会議
       会報内容検討、参議院選各党公開質問状など
6月29日 公開質問状発送
7月13日 ひまわり号事務所 午後6時30分
      交通権事務局会議
       会報校正、公開質問状回答内容検討、恵庭歩道点検など




障害者の参政権は保障されていない

 今回の参議院選挙を契機に、投票所が障害者に利用出来るようになっているのか又、一人暮らしの障害者の投票所までの交通など、投票所のバリアフリーが問題になっています。
 道選挙管埋委員会の発表では全道にスロープがっいている投票所は全体の約18パーセント程度です。確かに日本国憲法で平等な参政権が謳われていますが、実際には投票に行く交通・投票所の問題が放置されているようでは、本当の意味で参攻権が保障されたとは言えません。
 自治省の選挙担当係長が「高額なお金がかかる障害者には参政権を100パーセント保障することは出来ない」との発言があったとのことです。どういう意図でこのような発言をしたかは分かりませんが、今の時代この係長に民主主義的考えがあるのか!!と疑いたくなる発言です。担当者の発言といい、政府の予算といい、障害者の参政権へのバリアフリーが進まないのもうなずけます。
 障害者団体が中心になって「選挙に行こうよ」キャンペーンが参議院選挙をキッカケに始まりました。財政構造改革の名で福祉切り捨てで一番被害を受けているのは障害者で、その障害者が今度の選挙で投票行動で意思表示をすることは重要です。
 また、他のことで一致しなくても参政権の保障で一致するすべての団体が選挙のこの時期だけでなく日頃から協力して運動を継続することも大切だと思います。




『編集後記』

 みなさんお元気ですか?。
 やっと北海道にもチョッピリおそい感じしたけれど、気温の高い日が続いて少し安心しました。
 このまま冬になってしまうのは、あまりにも悲しすぎるものね。(そんな事ないと、陰の声)
 総会も終わり、活動の方も“身近な点検”として精力的に動いていますが交通権だけの“カ”では、まだまだ弱い面がたくさんあります。
 団体会員・個人会員のみなさんと一緒に力を合わせる事で、力強く大きな連絡協議会になるのだと思います。
 ゆっくりかもしれません。でも、私達の声は確実に届いています。誰もが住みやすく、安心して暮らせる社会を目指して、「交通権を考える連絡協議会」は、団体会員・個人会員のみなさんと一緒に力を合わせて、成長していきたい と考えます。協力よろしくお願いします。

                     
(M・F)



会報20号へ|会報22号へ

○HOME○目次へ


<長が対応してくれた。

○HOME ○目次へ


交通権を考える連絡協議会
会報第21号