(1997年1月31日発行)
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年頭にあたって
会長 後藤 昌男
会員の皆様、お元気でお過ごしでしょうか。今年は雪が少なくて楽だと思ったら、なんと氷の道で、そのすべることといったら危険きわまりなく、若者ことばで言ったら「超ひどすぎる」です。いつでも、どこへでも、自由に出歩ける街、その願いの実現のため「よし!がんばるぞ!」と思う昨今です。
丑の年にふさわしく、ねばり強く、前方をにらんでゆっくりとあせらず、決して「憂し」の年にしないように頑張れりましょう。
今年は、交通権を考える連絡協議会結成5周年の節目にあたります。節目にふさわしい活動が必要です。発足以来、障害の有無、障害の種別を越え、全ての人に分け隔てなく「社会的な権利」としての交通を確立するため運動してきました。そしてたくさんの問題を提起し多くの成果を上げてきたことに誇りを持つとともに、たくさんの人と手を結んで運動に力をつけてきたことをうれしく思います。だからこそいよいよ、その力を大きくその輪を強く育む努力をしましょう。
さて、障害者運動の大きな歴史的流れの中で、21世紀こそ「人権の扉が大きく開かれる時代に」を合い言葉に、国民的運動が今新たないきおいをもって展開しています。私たちは人権保障の観点で交通問題を深くとらえなおし、国際的合意である「完全参加と平等」を交通の中に実現しなければなりません。本当のバリアフリーの時代をつくらなければならないのです。
私の胸に、「人権とは生活そのものである」という言葉が重くひびきます。しかし考えてみれば全くあたり前のことです。普通のことです。このあたり前で普通の声が運動の原動力だと思うのです。調査と点検をくりかえし、障害が異なれば要求も違いますから、ていねいに組み合わせ要求書をつくり、足しげく行政に持ちこんで街をかえてゆくことを大切にしたい。すなわち障害者・家族の草の根運動と一緒に歩みたいと思うのです。
国民的運動の中で政府に出させた「障害者プラン」については、学習検討を深め、どこに課題があるか明確にし、積極的に生かし具体化すること、「道」に「福祉のまちづくり条例」を早く制定させること等々も緊要です。
また、障害者・家族を困らせる政治的課題を全面的にとらえ、政府・関係行政機関の、姿勢にせまるような迫力ある運動にしていかなければならないとも思います。社会保障と結びつけた運動にすべく、力を合わせ、みんなでがんばっていきましょう。以上年頭のあいさつといたします。
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第1回交通シンポジュウム
吉田 穰
障害者の声を活かした住みよいまちづくりを!
12月8日、中央区民センターで「第1回交通シンポジュウム」が開催され、出席の機会に恵まれ参加して話を聞いてきました。実行団体は障道協がメインで「交通権を考える連絡協議会」はじめ8団体と自交総連北海道地方連合会(タクシートライバーの労働組合)、それに視力障害者のガイドヘルパーの方がシンポジストとしていろいろ話を聞かせてくれました。いつもなら障害者が要望したり、申請する事が多いのですが、今回は逆のせ場の方の話も聞けたのでとても新鮮な感じがしました。
その中で、自交総連方が「運転手の中には質の悪いのも確かに居ます。」と前置きをしておいて、乗り降りに時間がかかり、おまけに車いすをたたんでトランクに入れ、そんな時間の無駄になる(彼らには)事をしていたら良い客を他の車に取られ、稼働が落ちる(運転手は歩合給なので)障害者を乗せないのは、給料体系が悪いためで、運転手だけが悪いのでは無い。と、暗に企業の責任だと言わんかりだった。
リフト付きの車も車庫で眠っている、予約の電話が入ると「他の予約がいっぱいで、当分は空きそうもありません」。と言って断る。理由は、歩合給ではとても月収の分も働けない。乗務員の誰もが乗りたがらない(でも、走らせている会社もある)。企業が少し負担すれば済むことをそれをしないでドライバーのせいにする。労使の問題を客である私たちにぶつけるのは筋違いで、結局彼らは私たち障害者の問題を無視して通り過ぎようとしている。障害者に取って一番使いやすいはずの交通機関なのに残念だ。
ガイドヘルパーは、「障害者の荷物」を持ったり、買物を手伝ったりしなくても良い」そうです。街に出た⊃いでに買い物をするのは結構ですが、自分で持ちきれないほど買って、ヘルパーに持たせる。ヘルパーも人の子、気持ちは解るので、何とか無理をして持ってあげるのですが。でも家に帰り着いた時には自分の腕ではない様な感じで、まるで棒の様になっっていて、自分の家の仕事が出来るようになるまでしばらく休まなければならない。
ガイドを頼まれ、約束の場所で時間まで待っても来ない、電話で確認すると、「今日気分が悪いので外出は止めました」と言う、そんなら前もって断ってくれたらいいのに。「もう頭にくる」。(これ本音)
人としてのルールである「約束を守る」事も大切な事なのでは?
事務局だより
12月 9日 札幌市要求書提出
1月16日 役員会 かでる2・7
帯広車いす会からの依頼について
交通権110番の日程・内容について
第4回交通権110番
とき 3月1日(土)・2日(日)
電話 (代)618−5346
618−5347
FAX 618−5319
通勤・通学・病院通院はもちろん市役所・区役所などへの用事買い物・各種の集いへの参加音楽会や美術展に行く雪まつりも楽しみたい 等など外出しなければならないこが多々あります。
でも、外出には困難なことが沢山あります。移動・交通に関する困ったこと相談などご意見をお寄せください。
また、車いすでも利用しやすいお店手話ができる方がいるお店など情報もお寄せください当日、電話受付けなど会員のご協力をお願いします
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編集後記
咋年と違い極端な少雪で新年を迎えました。それでも雪の無い季節と比べて、ツルツル路面など歩きづらく外出しずらい状況です。会では今年も冬の交通権110番を予定しています。多くの意見が寄せられることを期待しています。
昨年は会報の係が一新して戸惑いの1年でしたが今年はそうも言っていられないので頑張ります。よろしくお願いします(K)
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