交通権を考える連絡協議会 2002年
今年で10回目を迎える総会が、去る5月25日(土)に開催されました。
総会の議案書と、討議の概要をお知らせします。
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目 | 活動の指針 | 第1号議案 | 第2号議案 | 第3号議案 |
次 | 第4号議案 | 第5号議案 | 第6号議案 |
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式次第
1.開会のあいさつ
2.会長のあいさつ
3.議長選出
4.議 事
T.第1号議案
2001年度活動報告
U.第2号議案
2001年度会計報告および会計監査報告
V.第3号議案
2002年度事業計画
W.第4号議案
2002年度予算
X.第5号議案
移動サービス事業活動
(1)2001年度活動報告
(2)2001年度会計報告および会計監査報告
(3)2002年度予算
(4)運行要項の一部改正
Y.第6号議案
役員改選
5.議長解任
6.閉会のあいさつ
日時 平成14年5月25日(土) 13:30〜
場所 札幌市ボランティア研修センター(リンケージプラザ内)
活動の指針
私たちは、誰もが、いつでも、どこへでも、自由に出歩けるまちの実現にむけて、1992年に本会を結成し、あらゆる人と手を結び運動をすすめてきた。
すなわち、「交通権」は誰でも平等に保障されなければならない新しい人権であり、基本的な権利であると認識し、活動の指針としてきた。(日本国憲法第22条 居住・移転及び職業選択の自由、第25条 生存権、第13条 幸福追求権など、関連する人権を集合したもの)
しかるに、心身に障害をもつ人、高齢者、子供、妊婦等々いわゆる交通弱者制約舎にとって、この権利保障は少しずつ前進してきたとはいえ、きわめて不十分であることは否めない事実であり、課題は山積している。交通が便利、安全、快適でしかも安価であるという条件を現実のものとするため、さらに運動を強く大きくすることは、きわめて大切な歴史的命題であり、焦眉の急でもある。
特に、公共交通機関のはたす役割はきわめて大きく「福祉のまちづくり」の根幹に交通アクセスの理想的なシステムが整備され、地域で安心して豊かな生活ができるようにならなければならない。また「まちづくり」にあって、建築物や道路をはじめ、情報、心理、制度などのバリアフリーがすすめられ、すべての人の社会参加を支え、ノーマライゼーション社会が実現されなければならない。加えて、私たちの住む北海道の冬季、積雪寒冷地に対応できる移動福祉サービスの確率をめざすことも大切な課題である。
こうした見地に立脚して、本会の運動を交通弱者・移動制約者の生活圏拡大運動・権利保障確立運動と位置づけ、あらゆる取り組みを展開してゆく。
── 会則 第2条(目的)の補足説明として ──
第1号議案
2001年度活動報告
1.「交通権110番」の実施と常設「交通権110番」ファクシミリの実施
第9回「交通権110番」を3月23日(土)24日(日)に札幌市身体障害者福祉センターで行い、24件の相談・情報が寄せられました。
内容としては公共交通機関(JR、バス、地下鉄、飛行機、タクシー、路面電車、フェリー)道路、公共施設・公共性の高い民間施設について、その他制度や交通バリアフリー法について寄せられました。
また、電動車いすで地下鉄の連絡ミスにより、降りたい駅で降りることが出来ないことが度々あり、連絡体制、連絡方法を整備しミスが起こらないようにと一人で札幌市や交通局に働きかけていた方が、一人ではなかなか改善されないと協力を求めて会場まで来られました。
毎年の反省点で、相談件数が少なくなって来ているのはマスコミの取材が減ったためとありますが、今年も多くの方に周知することが出来ませんでした。(取材は1件)
2.「110番」などで出された要望事項の調査・点検活動、身近な点検
8月11日に「110番」で寄せられた改善要望箇所、東区クラーク病院南側の道路、バス「前田森林公園入口」周辺歩道の新川橋交差点の勾配、中央区南25条西15丁目交差点の信号時間、白石区南郷18丁目地下鉄出口に敷かれている点字ブロック上の自転車の状況を点検しました。
11月17日に障害者の利用頻度の高い「教育文化会館」について、地下鉄11丁目駅から会館までの誘導のため縦断的に点字ブロックを設置してほしいとの要望により点検を行いました。
12月12日には札幌ドーム内を盲導犬や白杖、車いす使用者で施設内の方の案内と説明をしてもらい、点検しました。
3.札幌市歩道リフレッシュ事業の歩道点検(7月14日)
札幌市道路維持課・札幌市各区維持建設係・札幌市建設局土木部と本会で第4回歩道点検を行いました。
平成12年度に補修をした中央区南14条西7丁目、13年度補修予定の中央区南11条西15丁目、豊平区美園11条6丁目と札幌ドーム横断歩道橋及び広場の点検を行いました。要望をまとめ担当課に提出しました。
4.札幌市市民の声を聞く課に要望書提出(9月27日)
札幌市との行政懇談会(2月13日)
2001年度の「交通権110番」に寄せられた意見・要望を60項目にまとめ、9月27日「市民の声を聞く課」を通し札幌市長に提出。
その要望書に対して11月に回答書が来ました。
それに基づき未解決の問題や「交通バリアフリー法」の成立にあわせて関係部局の担当者12名、交通権から12名の参加でした。
地下鉄の防護柵、歩道の除排雪と滑り止め対策について、自転車置き場、市営住宅の駐車場の除雪についてなど、予定時間をオーバーするほど互いに熱心な懇談を行いました。
5.DPI世界会議札幌大会成功に向けての諸活動(8月11日、11月10日17日)
DPI世界会議を控え、札幌都心の歩道交差点(20ヶ所)の改修が行われています。8月11日には札幌市とDPI移送部会と点検。11月10日と17日には札幌市、市身障福祉協会の障害者団体、請負業者による合同で南1条西2丁目交差点・南2条西5丁目交差点・南4条西5丁目交差点・南6条7条西4丁目中通り交差点・北5条線・北4条西2丁目交差点・北3西3丁目交差点の点検を行いました。
6.他団体とJR点検・懇談会(10月21日)
障害者の生活と権利を守る北海道連絡協議会(障道協)と共催でJR点検・懇談会が実施されました。
車いすの人・視覚障害の人を含む18名が2班に分かれ、新札幌駅・手稲駅を点検し、それぞれ札幌駅に乗り入れました。要望書は「交通権110番」の要望を中心に障道協と協議し作成しました。
懇談はJR北海道本社で行われ、今後に多くの課題を残しながら継続的に話し合いを行うことを約束しました。
7.移動サービス事業
5月より試運転で運行し、9月1日から事業を開始しました。会員は交通権を考える連絡協議会に入会した方が安いため、入会者は一人でした。
10月にレンタルした方が事故を起こし、修理のため1月末まで車両が使えなく、予想より活動か少ない結果となりました。
活動状況については別紙に記載しました。
8.ホームページ公開
アクセス11370件、会報、点検報告、情報を常に更新しています。
9.北海道移送・移動サービス連絡会(STネット北海道)に加盟
障害者・高齢者の生活圏の拡大を確立するために、移送・移動を基本的人権の問題としてとらえ、市民活動としての移送・移動サービスの活動基盤の強化を図り、バリアフリーのまちづくりを推進する一翼を担うとともに、豊かな市民社会の実現に寄与することを目的として設立されました。
交通権は移送サービス事業を始めたのを機に、STネット設立のため積極的にかかわり加盟しました。
2月12日に設立総会が開かれ、当会会長がSTネットの副会長に推挙されました。
10.会報の発行 3回発行(30号〜32号)
11.会員拡大 個人会員3名減、団体会員1増、個人会員5名増
12.財政活動 赤い羽根共同募金50,000円
第2号議案
2001年度 会計 決算報告
<収入の部>(省略)
2001年度 会計 決算報告
<支出の部>(省略)
2001年度会計監査報告
(省略)
第3号議案
2002年度事業計画
1.「交通権110番」の実施と、常設交通権110番ファクシミリの実施
2.110番などで出された要望事項の調査・点検活動
3.加盟団体と協力して歩道の点検活動
(肢体障害者・視覚障害者・聴覚障害者など)
4.行政や交通機関各社への要望書提出
5.身近なところの点検活動
6.DPI世界会議札幌大会成功に向けての諸活動
7.公的・民間の助成制度の活用と個人・団体募金
8.交通バリアフリー法に関わる活動
9.会報の発行
10.会員拡大
11.その他
会場出席者よりの発言:
1.DPI終了後の活動として、「バリアフリー札幌宣言」づくりに参加してほしい。
1.札幌市交通局のバス路線民間委譲に伴って、バス会社へノンステップバスの循環を要請してほしい。
1,会の活動が、点検・要望提出中心になりがちだが、今後は子供たちへの教育・啓発などの働きかけをしてほしい。例えば駐車場などでの「車いすマーク」を知らない人たちが大勢いる。
第4号議案
2002年度 会計予算
(省略)
第5号議案
移動サービス部会
T.事業報告
1.運営委員会の構成(2001年5月25日現在)
交通権を考える連絡協議会事務局より5名
2.運転ドライバー登録者
ボランティア 5名登録
3.運行要項10.により、運営委員会で、次のことを申し合わせ事項とし、利用者に徹底を図ります。
@車両レンタルについて。
1)予約は1週間前までを厳守し、当日貸し出しは原則として行わない。
2)予約時に申し込んだ内容は、厳守する。
予約内容以外の事故については、当会では保障できない。
3)予約内容変更の際は、当会に必ず連絡をもらう。
また、緊急連絡先も必ず知らせてもらう。
4)使用後の所定記録事項は、正しく記入してもらう。
5)車の傷、へこみなどがないかどうか、運転前に確認してもらう。
A介助について
1)運転手の介助は、ドアからドアまでとします。
2)運転手の室内、及び途中下車介助は原則としてしないことにする。
どうしても必要な場合は、あらかじめ連絡をもらう。
2001年度 会計決算報告
(省略)
2002年度 事業予算
(省略)
「移動サービス事業運行要項」の伊津部改正について
(4)会費
利用会員:年会費 個人3,000円。を2,000円とする。
団体 10,000円を削除する。
協賛会員:一口 3,000円。を1,000円とする。
(6)の保険会社を変更する。
要項の最後に「2002年5月25日 一部改正」と加筆する。
第6号議案
役員の改選
新役員
会 長:後藤昌男(ひまわり号を走らせる札幌実行委員会)
副会長:我妻 武(メビウスの会)
〃 :砂金一男(身体障害者アカシヤ会)
事務局長:宮下 高(障害者カレジャス・アクション・グループ)
事務局次長:木下祥子
〃 :小谷晴子(札幌アシストセンター・マザー)
〃 :三島春光(ひまわり号を走らせる札幌実行委員会)
会計:榛葉 章(ひまわり号を走らせる札幌実行委員会)
会計監査:倉貫元美
〃 :中川恒一
以上で議事は終了しました。
出席者は事務局を含め16名と今までで最低でした。
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