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交通権を考える連絡協議会
会報第32号

(2002年4月30日発行)


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目  次

第9回「交通権110番」 ノンステップバス運行路線
札幌ドーム点検報告 総会のご案内
STネット活動開始 移送サービスボランティアの募集
事務局だより 編集後記

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【報  告】

第9回 交通権110番

平成14年3月23日(土)24日(日)

 平成14年3月23日(土)24(日)に、「交通権110番」を行いました。
 2日間で相談件数は24件、障害種別では肢体障害17名・聴覚障害1名・視覚障害3名・内部障害1名・その他2名、地域別では札幌17件・恵庭2件・苫小牧1件・旭川1件・不明3件でした。
 内容としては公共交通機関(JR・バス・地下鉄・飛行機・タクシー・路面電車・フェリー)道路、公共施設・公共性の高い民間施設について、その他制度やバリアフリー法について寄せられました。
電動車いすで地下鉄を利用していて、駅員の連絡ミスで降りたい駅で降りることが出来ないことが度々あり、連絡体制、連絡方法を整備しミスが起こらないようにと一人で札幌市や交通局に働きかけていた方が、一人ではなかなか改善されないと交通権に協力を求めて会場まで来られました。地下鉄を利用するたびに、降ろしてもらえるかと不安な気持ちで乗っていると言っていました。交通権としても今後このようなミスが起こらないように共に改善を要請して行きたいと思います。
 寄せられた内容につきましては、必要と思われる所は点検を行い、検討、集約し各関係機関に改善要望を提出していきます。
 交通権では障害者だけではなく、高齢の方や誰もが暮らして行く中で困っていることや不便に感じていることを聞かせていただき、そこが改善されて誰もが暮らしやすい街に変わっていくことを願っています。  しかし「110番」のことが多くの方に周知されているわけではありません。毎回検討しているのですがよい宣伝が出来ないでいます。よい方法を更に考えて行きたいと思いますのでご意見をお寄せください。  「110番」の2日間だけではなく常設FAXやメールもありますので、何かありましたら、いつでも送ってください。

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札幌市交通局よりノンステップバスの運行についての文書が届きましたので、掲載します。皆さんで大いに宣伝、利用につとめるようにしましょう。



交通権を考える連絡協議会 様


平成14年4月1日
札幌市交通局自動車部

ノンステップバス運行のお知らせ

 皆様方には日ごろより市営バスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
 さて、市交通局ではどなたにも無理なくバスにお乗りいただけるよう、平成10年から道路との段差の小さいノンステップバスを導入していますが、4月1日から夏ダイヤにより運行となりましたので、より多くの方にノンステップバスをご利用いただきたく、お知らせいたします。
 また、時節柄ご多忙中のこととは存じますが、関係する貴会会員の皆様にもノンステップバスの運行についてご周知を賜り、ご利用いただければ幸です。
 なお13年度冬ダイヤから、停留所に到着したノンステップバスが、乗降口に段差のある従来のツーステップバスト区別できるように、ノンステップバスに限り、バス乗車の際にドア付近で放送する行き先案内テープに盲導鈴の音を加えておりますので、あわせて会員の皆様にお知らせいただければ幸に存じます。

【放送例】 ♪ピンポン このバスは○○線△△行きです

1. ノンステップバス運行路線
担当営業所 路    線 運  行  区  間
琴似営業所
(611-8221)
環20 山の手環状線 西28丁目駅前〜国立西病院前〜西28丁目駅前
西21 山手線 西28丁目駅前〜国立西病院前〜宮の沢駅前
西31 北7条線 大通西4〜市立病院前〜西区役所前〜地下鉄琴似駅前
新川営業所
(766-6555)
西51 北桑園線 札幌駅前〜市立病院前〜北区役所前〜北24条駅前
西71 札幌駅前〜市立病院前〜琴似工業高校
北73 新琴似2条線 北24条駅前〜北区役所前〜新川営業所前
東 営業所
(782-6117)
環 3 苗穂線 東営業所前〜札幌厚生病院前〜札幌駅前〜札幌厚生病院前〜東営業所前
東62 本町線 北18条駅前〜環状通東駅前〜東営業所前
東63 苗穂北口線 市立病院前〜札幌駅北口〜東営業所前
藻岩営業所
(581-0161)
南 4 真駒内線 真駒内駅前〜南区役所前〜真駒内本町〜中央区役所前〜西11丁目駅前〜市立病院前

※なお、必要な人には停留所時刻表を送るサービスも行っていますので、担当営業所 もしくは業務課 電話 011−896−2734  に申し出下さい。

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札幌ドーム点検

平成13年12月12日(水)実施

 12月としては驚異的な大雪に見舞われたその日におこなわれました。交通権からは後藤会長をはじめ、盲導犬や白杖、車いす使用者五名と介助者2名、計8名が参加しました。
 説明や案内は施設部の城戸さんにしていただきました。
 以下は、そのときの参加者の感想や意見です。

(1)観客席の通路(階段)の勾配が30度弱とかなり急で危ないので、手すりを取り付けてほしい。また高齢者など足腰が弱い方にとっては、上り下りが大変なので、メイン通路に近いところ(観客席上方)にシルバー用席を設けてほしい。
(2)車いす用観客席として全部で117席用意されているが、そのスペースの後方を一般の方の移動通路としてほしい。また、手すりがちょうど目線に入りグランドやステージが見づらい。コンサートなどで前の人が立ち上がってしまうと、台の上からでもステージが見えない。同伴者の席はそばにしてほしい。
(3)車いす用スペースを選手やアイドルの顔が間近に見えるように、観客席の前の方にも一部作ってほしい。
(4)目が不自由であっても、係員の手をわずらわせずに動きたい。そのために誘導ブロックをきちんと敷設してほしい。また、通路上にあるコンクリートの柱にぶつからないように、またぶつかった時にけがをしないように防護対策をしてほしい。
(5)エレベーターに「チャイム」を完備し、外からでも聞こえるようにしてほしい。案内表示が小さすぎて見づらい。
(6)ドーム内が薄暗いので弱視や一般の方のために、もっと明るくしてほしい。
(7)多目的トイレを車いすだけでなく、オストメイト(人工肛門)の方にも配慮したのは大変良い。
(8)多目的トイレの洗面台の位置が、車いすの通路のじゃまになっている。
(9)展望台へは他のお客さんに“気兼ねをする”エスカレーターではなくエレベーターにしてほしい。
(10)せっかく障害者のために設置された観客席や自動車駐車スペースがイベントの主催者によっては使用できないことがないようにしてほしい。
 札幌ドームは京都駅をデザインした高名な方がデザインされたそうです。また、採算面から4万人が入れるようにしたようです。そのためか、ドームでのコンサートやスポーツ観戦を楽しみにしていた私たち障害者への配慮は残念ながら後回しになったような気がして仕方ありません。
 今後福祉の街づくり条例に照らして、今回できなかった地下鉄の駅からの移動や駐車場などの外回りも含め、さらに点検をおこないたいと思います。

※私たちの点検の後、観客席の急な階段に手すりがつくなど一部改修がされています。


(榛葉 章)


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交通権を考える連絡協議会

2002年度総会のご案内

期 日 : 平成14年5月25日(土)
時 間 : 午後1時30分〜午後5時
場 所 : 札幌市ボランティア研修センター
      第2研修室
      札幌市中央区北1条西9丁目
      リンケージプラザ2F
      電 話/011−223−6005
      FAX/011−261−8881



北海道移送・移動サービス連絡会

(STネット北海道)活動開始

 2月12日、STネット設立総会が「かでる2・7」で開かれ、長い準備期間を経て実を結び、いよいよ活動が開始しました。
 この会は、障害者・高齢者の生活圏の拡大を確立するために、移送・移動を基本的人権のもんだいとしてとらえ、市民活動としての移送・移動サービスの活動基盤の強化を図り、バリアフリーのまちづくりを推進する一翼を担うとともに、豊かな市民社会の実現に寄与することを目的として設立されました。
 事業としては、(1)移送・移動サービスを行っている団体等の活動に必要な情報収集・提供。(2)このサービスを実施するうえでの法的制度の改善に向けての活動。(3)このサービスに関する調査・研究・政策提言。(4)このサービスに関するコンサルタント業務。(5)このサービスの利用者ニーズに対応し、調整をするサポートセンター化に向けての活動。等があります。
 この会は、正会員と賛助会員(いずれも年会費2千円)加盟団体(年5千円)企業・団体(年1万円)と寄付金で活動します。年1回の総会を最高決議機関とし、総会で選ばれた理事(5人以上人以内)による理事会とそのもとに置かれる事務局によって運営されます。
 総会で代表に旭川の障害者問題を考える会の浜田勝夫氏を、事務局長に札幌のホップ障害者地域生活支援センター竹田保氏を選出し、事務局を東区北条東1丁目5の1大西ビル1階「あてんど」内に置くことになりました。(電話748・6220)
 私たち「交通権」は昨年から移送・移動事業を始め、フットルース号が活躍し始めたのを機に、このSTネット設立のため積極的にかかわってきました。今後多くの仲間と手をつないでこの事業に貢献していかなければならないと考えています。なお、交通権を考える連絡協議会会長が副代表に推挙されました。
 4月6日、第一回理事会が開かれ、日本財団からの車両助成のこと、国会請願のこと、道運輸局見解などについて話し合われました。

(G)


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「交通権」会員制移動サービスの
会員と運転ボランティアを募集しています。
「フットルース号」があなたの生活をお手伝い!!
〜希望を乗せて走ります〜

「交通権を考える連絡協議会」が発足当初から目指していた“ドア to ドア”の事業がいよいよ第一歩をふみだしました。
移動制約者(障害者・高齢者)のための移動サービスです。利用される方と運転・介助ボランティアを募集しています。
      ・利用会員 年会費 個人3,000円 団体10,000円
      ・賛助会員 一口 3,000円
      ・協力会員 ドライバー、その他のボランティアは無料です。
“病院に行かなきゃ”“お買い物にあちこち行きたいなあ”等々、
そんな時「フットルース号」があなたの移動のお手伝いをします。
車だけのレンタルも行います。(手動運転装置付きです)
“家族や仲間との一泊旅行”<にもお使いいただけます。
大いに利用して、この事業を支えてください。
是非会員となって仲間と共にバリアフリーの推進にも力を!!
お電話・ファックスいただければ詳しい事業要項と会員申込書をお届けします。

【連絡先】
「交通権を考える連絡協議会」移動サービス部
〒065−0042
札幌市東区本町2条3丁目10−1コスモ本町402号
札幌アシストセンター・マザー内
TEL 011−784−5235
FAX 011−784−5256




会計からのお願い

 日頃より、交通権を考える連絡協議会の取り組みにご理解、ご支援をいただき誠にありがとうございます。
 今年度の会費の納入をお早めにお願いいたします。
 また、新会員を募集しています。
個人会員:1,000円/年
賛助会員:3,000円/年
団体会員:5,000円/年
【郵便振替】
口座番号: 02720−8−30720
加入者名: 交通権を考える連絡協議会
※振込用紙は郵便局にあります。

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事務局便り

平成13年 11月27日 事務局会議 かでる2・7 19:00〜
      12月11日 事務局会議 かでる2・7 19:00〜
      12月12日 札幌ドーム点検      15:00〜
      12月22日 バリアフリーデザイン協議会主催、
             バリアフリーデザイン賞授賞式に参加
      12月25日 JR大麻駅身障者対応エスカレーター
             設置完成式出席
      12月28日 事務局忘年会(ホテル・エーデルホフ・サッポロ)
平成14年  1月11日 事務局会議 かでる2・7 19:00〜
       1月17日 豊平公園案内パネルの件、市緑化推進本部
             打ち合わせ
       1月19日 STネット設立準備会出席 13:00〜
       1月25日 事務局会議 かでる2・7 19:00〜
       1月26日 朝日新聞社青森支局より取材 13:00〜
       1月30日 国土交通省運輸局交通アドバイザー出席
                         13:00〜
       2月 7日 事務局会議 かでる2・7 19:00〜
       2月12日 STネット北海道設立総会出席 14:00〜
       2月13日 札幌市との行政懇談会     13:00〜
       3月 5日 北海道道政記者クラブにて「110番」記者会見
                         11:00〜
             事務局会議 かでる2・7 19:00〜
       3月13日 移動サービス部会
             (札幌アシストセンター・マザー)
                          18:30〜
       3月20日 事務局会議 かでる2・7 19:00〜
       3月23・24日「交通権110番」札幌市身障福祉センター
                         9:30〜14:30
       4月 2日 移動サービス部会議
             (札幌アシストセンター・マザー)
                          18:30〜
       4月 4日 事務局会議 かでる2・7 19:00〜
       4月15日 事務局会議 かでる2・7 18:30〜





編集後記

今年の冬は暖かく、雪も少なく、例年より早く春が来て桜前線も「あっ!」と言う間に北上してきました。しかし、これは温暖化現象なのかと思うと「暖かくていい」と喜んでもいられませんね。
最近の事務局は、地下鉄の駅員さんの連絡ミスにより降りたい駅で降りられないという相談に来られたり、超低床電車の情報を送ってくださったり、北海学園の学生さんがバリアフリーの勉強がしたいと会議に参加されたりと、たくさんの方々との関わりがあります。
嬉しいことです。あとは今のスタッフでは、活動するにも限界があり、元気で交通権に興味のある方が加わって欲しいなと思います。誰もが暮らしやすい街づくりに一緒に参加しませんか。

(S)


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